ユーロニンフで釣りをしているとここはルースニングの方が釣りやすいと思うシーンがあります。
ここでは、それぞれの釣法の強みと弱みを整理し、どんな時がユーロニンフで釣りやすいのか?
どんな時がルースニングで釣りやすいのか?
これらを川の状況に応じて適切に選択できるようにまとめてみました。
ニンフの釣りでどちらが良いか迷う人は多いはず。そうした方は是非ともご参考下さい。
ユーロニンフとルースニングの強み弱み
まずは私の独断と偏見でそれぞれの強みと弱みを◎〇△の三段階で整理してみました。
以下、表のまとめ内容について詳細に説明していきます。
ユーロニンフの強みと弱み
ユーロニンフの強み
至近距離でのアタリがとりやすい
魚を目視できる至近距離で釣る際、アタリを取りやすい、また即時のアワセを噛ませやすいのが大きな強みと感じています。
ユーロニンフの場合、フライから手元までラインテンションが掛かった状態でトレースすることが基本となりますが、これによりラインから伝わる違和感キャッチしやすい、また魚の動き(首を振る、平を打つた等)に応じて即時にアワセが可能となります。
特に魚を目視しているこの場面において、フライの位置を鼻先に向けてコントロールして流すという点でユーロニンフは「フライとの直結感」が非常に強く、ルースニングよりも優位性があると考えています。
速い流れでもフライを底波に投入しやすい
ガンガン瀬や大きな瀬頭にフライを投入し底波にフライを送り届けるのは思いのほか難しいものです。
これは、ルースニングマーカーやフライラインに水の抵抗が掛かるとフライが浮上してしまう、もしくはマーカーの浮力によりフライの沈降が妨げられるためですが、そんな場合でもヘビーウエイトが可能であり且つルースニングマーカーやラインの抵抗もないユーロニンフではフライを底波に投入することが格段に容易になります。
深い流れでも底をとりやすい
深い流れで底を取るにはヘビーウエイトは必須となります。
特に流れ込みの直下を狙う場合など、流程が稼げない場合は急速直下で沈めなければなりません。
そうした場合でも、流れの強さや深さに応じてウエイトを上げやすいのが大きなメリットとなります。
ルースニングだとオモリが大きすぎるとマーカーが沈む、マーカーがフライの沈降を阻害する、マーカーを上げてタナを深くするとキャスティングしずらいなどの不具合がユーロニンフのラインシステムでは一切ありません。
ユーロニンフの弱み
流れに対して横からキャストする場合、ポイントまでの距離が遠い際に竿先を支点としてフライが振り子状に流れを横断して手前に寄って来る(おつり現象)ため、魚のフィーディングレーンを長く流せないことは最大の弱みだと考えています。
ただし、上下流に立つなど、釣り座を変えることが可能であればこの問題の多くは解消されますので、経験と技量による調整幅はあります。
ルースニングの強みと弱み
ルースニングの強み
ポイントまでの距離が遠い際に流れと並行にトレースできる
ポイントが遠くてもルースニングマーカーやフライラインの自重により遠投が可能であり、着水後はラインメンディングを施すことで流れと並行にフライを流すことができます。
これにより、遠投時でも魚のフィーディングレーンにフライを乗せることが可能となります。
遅い流れでも流れと並行にトレースできる
プールや川の流れの遅いところでも上記遠投時の強みと同様に着水ポイントから流れと並行にフライを流すことが可能です。
また緩やかな流れではライトウエイトを使用する場面が多いですが、それでも遠投が可能であることは上記同様に強みといえます。
ルースニングの弱み
ユーロニンフの強みでも先述した通りですが、マーカーが沈む、マーカーがフライの沈降を阻害する、マーカーを上げてタナを深くするとキャスティングしずらいなどの不具合が生じること、これが最大の弱みだと考えています。
なお、浮力を上げるために大きなマーカーに取り換える選択肢もなくはないですが、一貫した深さを有するポイントである場合はともかく、一時的にその場限りの対応のために大きなマーカーに取り換えることは手間を考えると効率的とは言い難いと思います。
また、深場でタナを深く取った時のキャストしずらさを解消する方法として、遊動式のマーカーにしてウキ止めでタナを深く取る方法もありますが、上記同様、湖や管理釣り場で最初からそうした場所で釣りをする場合ならともかく、一時的にその場の釣りの対応のためにそこまでシステム変更を要することは非効率と考えます。
釣り場での適応力が釣果の大きな分かれ目
ユーロニンフか?ルースニングか?
それぞれに強みと弱みがあることが分かりましたが、実釣において釣果を出すために大切なことはそれらを理解しつつその場所に応じた対応を効率よく行う適応力だと考えています。
切換えが面倒が故についついそのままの”ながら釣り”に流されやすいものです。
面倒くさがらずにその場に応じたシステム変更をするか否か、また、その対応が容易なラインシステムであるかどうかが釣果の大きな分かれ目だと考えています。
現場適応力のあるラインシステム
ユーロニンフからルースニングに切り替える場合は、先にジョイントしたユーロニンフシステムを上図Aの結束部から外します。外したユーロニンフシステムは鮎釣り用の仕掛け巻きに巻いておくと次に使用する際も手際よくジョイントすることが可能です。
まとめ
ユーロニンフ、ルースニングの特徴を理解してみましたが、それぞれの強みと弱みを理解しポイントの状況に合わせて適宜切り替えることが釣果を大きく分けると考えます。
そのためのシステム設計であるか、また、備えがあるかどうか。
アユ釣り用の仕掛け巻きをフィッシングベストに備えておく。小さなことですがそれだけでもシステム交換の手際が大きく変わります。
是非ともご参考いただき、少しでもお役に立てたら嬉しいです。
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